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【宅建、行政書士試験】改正民法重要ポイント 債権各論編

こんにちは、Mizcです。

本日は多くの受験生の悩みの種となっている、改正民法について、重要なポイントを予測して記事を書きました。

この記事を読んでもらいたい人

  • 改正民法の重要な点を知りたい方
  • 改正民法の債権各論分野にフォーカスして知りたい方

なお、民法改正は膨大な量となりますので、

1,民法総則分野

2,債権総論

3.債権各論

4,親族・相続分野

の4部構成でお送りします。

今回は債権各論分野についてまとめました。

この記事の信憑性

この記事の筆者である僕は、2018年の行政書士試験、2019年の宅建試験にそれぞれ一発合格しています。

今回の民法改正について

今回の民法改正は実に120年ぶりの大改正となります。

これまで、全く改正されなかったわけではありませんが、細かな改正が多く、今回のような大幅な改正は初めてです。

改正した量があまりにも多いので、今年の受験生は頭を悩ませている原因になっています。

この記事では、そんな受験生の悩みを少しでも解消する為、特に重要な点をピックアップしてお送りします。

重要な点の定義としては、改正する前と後で、正答が異なるような改正ポイントをピックアップしていきます。

債権各論編

総則

第523条 承諾期間の定めのある申込み

改正前は期間の定めのある申込は撤回を禁じていました。

改正後は、申込者が撤回する可能性を示していた場合には撤回できることとしました。

例えば、「8月31日までにお返事ください。ただし、それまでであってもこの申込を撤回する場合がございますのでご了承ください。」

というような場合です。

第529条 懸賞広告

懸賞広告について、広告に指定された行為をした者が、その懸賞広告を知らずに行っていた場合、報酬を支払う必要があるかどうか

明確ではありませんでした。

今回の改正により、懸賞広告の存在を知らずに指定された行為をした者に対しても、報酬を支払う義務があるとしました。

第529条の2 期間の定めのある懸賞広告

改正前は、懸賞広告者が期間の定めのある広告を発進した場合、撤回する権利を放棄したと推定されるとしていました。

しかし、推定されるという表現だと、覆すことが可能な表現になるため、懸賞の応募者などに不利益が生じる場合がございます。

そこで今回の改正では、明確に撤回できないと定めました。

第536条 債務者の危険負担等

危険負担は債務者主義になったことを覚えてもらえれば大丈夫です。

改正前の債権者主義を原則とした第534条は削除されました。

第541条 催告による解除 第542条 無催告解除【セットで覚えましょう】

【原則】催告による解除→相当の期間を定めて履行の催促をし、期間内に履行がないときは契約の解除をすること

【例外】無催告解除→催告をすることなく、直ちに解除をすること

抑えて欲しいのは、下記の2点です。

①今回の改正により、契約の解除は「催告による解除」と「無催告解除」にわけられたこと

②どちらも、債務者の帰責事由は必要なくなったこと

なお、無催告解除の条件は542条の条文内に記載がありますので、必ずご確認ください。

第543条 債権者に帰責自由があった場合

今回の改正により、契約解除に債務者の帰責事由は不要となりましたが、

債権者に帰責事由がある場合は、契約解除はできないと543条で明確になっております。

売買

第562条 買主の追完請求権

改正前の民法では、売買契約における売主の履行に不適合があったとして、

それが特定物売買の場合には、不足分の追完請求をできるかどうかについて法定責任説と契約責任説とで考えが異なっていました。

法定責任説の場合は、追完請求ができないとし、

契約責任説の場合は、追完請求できるとしていました。

そして、今回の改正では契約責任説を採用することとなり、追完請求できることが明確になりました。

ただし、買主に帰責事由がある場合まで、売主が履行追完義務を負うのは不公平とし、その場合は買主は追完請求できないとしております。

第563条 買主の代金減額請求権

改正前は買主の代金減額請求権について、規定をおいていませんでした。

実務上は、損害賠償請求が認められていたので、そこで事実上の代金減額が処理されてきました。

今回の改正で代金減額に関する規定が新設され、明確になりました。

ただし、

ポイント

①原則として、金減額請求が認められるのには、買主が催告し、相当な期間の経過が必要

②無催告で請求できる場合もあり、その場合は無催告解除と同じ要件(542条)

③買主に帰責事由がある場合は、代金減額請求はできない

と規定しておりますので注意が必要です。

第564条 買主の損害賠償請求及び解除権の行使

564条では、売買の目的物に不適合があった場合、買主の追完請求(562条)や代金減額請求権(563条)が認められる場合であっても

損害賠償請求(415条)や、解除(541条、542条)ができる旨が規定されております。

ただし、今回の改正の重要ポイントである旧570条の瑕疵担保責任が削除されたことに加え、

損害賠償請求の根拠が415条になったことにより、売主の責任は無過失責任ではなくなりました。※415条1項ただし書き参照

つまり、売主は損害賠償請求を負わない可能性がある、ということをここでは抑えてください。

第566条 担保責任の期間の制限

改正前は、売買の目的物について瑕疵があった場合は、買主はその事実を知ってから1年以内に権利行使まで行う必要がありました。

今回の改正では、買主は不適合であることを知った時から1年以内に、通知さえすれば良いとしました。

なお、売主引き渡しの際に、知りながら告げなかった、または重過失により知らなかった不適合については、期限を設ける必要はないとしています。

Mizc
「瑕疵」という表現が「不適合」に変化していることにも注目してください

第567条 危険の移転

今回の改正で、危険の移転時期は契約成立時から、目的物の引き渡し時までずれました。

ただし、受領遅滞が発生した場合は、たとえ引き渡し前でも危険が買主に移転します。

消費貸借

第587条の2 諾成的消費貸借

今回の改正によって、消費貸借契約は、要物契約に加え(587条)、諾成契約も成立することを可能としました。

ただし、諾成的消費貸借は、書面で行う必要があるとしているので、要注意です。※電磁的記録でも可能

2項では金銭等を受け取るまで、借主は契約の解除をすることができると規定されています。

ただし貸主が契約の解除によって、損害を受けた場合は、借主に対して損害賠償請求をすることができます。

3項では、どちらか一方が破産手続開始決定を受けた場合は、諾成的消費貸借の効力は失われると規定されております。

使用貸借

第593条 諾成契約への変更

使用貸借は要物契約から、諾成契約へと変更となりました。

第593条の2 使用貸借の解除

貸主は借主が借用物を受け取るまでは、契約の解除をすることができると規定しています。

ただし、書面で使用貸借契約を結んだ場合は、解除できないとしています。

賃貸借

第604条 賃貸借の存続期間

今回の改正により、賃貸借の存続期間は20年→50年へと上限変更になりました。

第605条 不動産貸借の対抗力

不動産賃貸借の対抗力は、下記の通り変更になっております。

不動産賃貸借の対抗力

1,不動産賃貸借の前に物権を取得した者と不動産賃借人も対抗関係に立つ

2,不動産の二重賃借人や不動産を差し押さえた者に対しても、不動産賃貸借の対抗力が及ぶ

第611条 賃借物の一部滅失等による減額等

改正前は、賃借物が一部滅失した場合の減額処置について規定がありました。

今回の改正では、滅失のほか、「その他の事由により使用収益できなくなった場合」も適用されることとなりました。

ただし、この適用は賃借人に帰責事由がない場合に限定されます。

第613条 転貸の効果

今回の改正により、転借人が負う義務について明確に規定がされました。

ここでは具体例を挙げます。

賃貸人甲(以下、甲)が賃借人乙(以下、乙)に、1ヶ月3万円で家を貸している中、

乙が転借人丙(以下、丙)に5万円で転貸したとします。

この場合、丙は甲に対して、1ヶ月3万円を限度として支払う義務を負うことになります。

また、乙が丙に対して、2万円で貸していた場合は、丙は甲に対して、2万円を限度として払えば良く、3万円を支払う必要はありません。

請負

第634条 利益の割合に応じた報酬

今回の改正により、請負人はすでに完成した部分の報酬を、注文者に請求することができることが明確になりました。

第635条の削除

今回の改正により、635条は削除となりました。

削除されたことにより、建物など土地の工作物でも、途中で契約解除ができるようになったので、抑えておきましょう。

第637条 請負人の担保責任の制限【638条の削除にも触れていきます】

重要な変更点は以下の2点です。

1.注文者が瑕疵の修補・損害賠償請求、契約の解除をする場合は、不適合を知ったから1年以内にしなけらばならない

→改正前は引き渡しから1年でしたので、期間期限の起算点が変更になっています。

2.改正前は1年以内に権利行使までする必要がありましたが、改正により通知で足りることとなりました。

ただし、請負人が悪意または重過失の場合は、上記の期間期限は適応されませんのでご注意ください。

また、旧638条1項では、特則として、土地の工作物については5年あるいは10年の責任期間を設けておりましたが。

今回の改正に伴い、契約不適合を知ってから1年以内の通知に足並みを揃えるものとしたため、削除となりました。

委任

第648条 受任者の報酬

改正前は、委任が受任者の帰責事由なく終了した場合には、受任者はすでにした履行の割合に応じた報酬の請求が認められていましたが、

受任者に帰責事由がある場合については、規定がありませんでした。

今回の改正により、受任者の帰責事由によって、委任が中途で終了した場合であっても、すでに履行した割合に応じた報酬の請求が認められるようになりました。

第648条の2 成果等に対する報酬

委任には、「履行割合型」と「成果完成型」の2種類があり、改正前では「成果完成型」について規定がありませんでした。

※「履行割合型」→事務処理をしたことに対する報酬が支払われる場合、648条2、3項に規定あり

※「成果完成型」→事務処理の成果に対する報酬が支払われる場合

この648条の2では「成果完成型」について規定しており、ポイントしては以下の2点です。

成果完成型のポイント

1,成果の引き渡しと同時でなければ、報酬の請求ができない

2,成果が完成されていない状態で、委任が解除された場合でも、注文者が利益を受ける場合は、その割合に応じた報酬を得ることができる。

寄託

第657条 諾成契約への変更

寄託契約は実務上、諾成的に用いられるケースが多かったため、今回の改正で諾成契約へと変更になりました。

第657条の2 寄託の解除について

本条は寄託契約が諾成契約へと変更になったことにより新設された条文で、解除について規定されております。

主なポイントは以下の通りです。

ポイント

1,寄託者は受寄者が目的物を受け取るまでは契約を解除できます。

ただし、契約解除によって受寄者が損害を受けた場合は、受寄者は損害賠償請求をすることができます。

2,無償契約の受寄者は、書面での契約を交わしていなければ、目的物を受け取るまでは契約を解除できます。

3,有償寄託、もしくは書面による無償寄託の受寄者は、相当の期間を定めて催告をし、それでも引き渡しがないときは契約を解除できます。

第658条 寄託物の第三者への保管

改正前は、寄託物を第三者に保管することを禁じていましたが、今回の改正により、やむを得ない事情があるときは、第三者へ保管させることができるものとしました。

不法行為

第724条の2 人の生命や身体を害する不法行為

改正前では、不法行為によって人の生命や身体が害された場合の特別な規定は存在しませんでした。

今回の改正により、同じ不法行為であっても、生命・人体に影響を及ぼすような不法行為については、消滅時効期間を5年とし、通常の消滅時効間の3年と差別化することとしました。

まとめ

長くなりましたが、今回の債権各論分野は以上です。

瑕疵担保責任が、契約不適合責任に姿を変えたことにより、各条文で影響が出ていることが、

債権各論分野のポイントだと思いますので、ぜひ抑えてください。

次回はいよいよ親族編に入ります!

 

 

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