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【宅建、行政書士試験】改正民法重要ポイント 親族・相続編

こんにちは、Mizcです。

本日は多くの受験生の悩みの種となっている、改正民法について、重要なポイントを予測して記事を書きました。

この記事を読んでもらいたい人

  • 改正民法の重要な点を知りたい方
  • 改正民法の債権各論分野にフォーカスして知りたい方

なお、民法改正は膨大な量となりますので、

1,民法総則分野

2,債権総論

3.債権各論

4,親族・相続分野

の4部構成でお送りします。

いよいよ最終編、親族・相続分野です!

この記事の信憑性

この記事の筆者である僕は、2018年の行政書士試験、2019年の宅建試験にそれぞれ一発合格しています。

今回の民法改正について

今回の民法改正は実に120年ぶりの大改正となります。

これまで、全く改正されなかったわけではありませんが、細かな改正が多く、今回のような大幅な改正は初めてです。

改正した量があまりにも多いので、今年の受験生は頭を悩ませている原因になっています。

この記事では、そんな受験生の悩みを少しでも解消する為、特に重要な点をピックアップしてお送りします。

重要な点の定義としては、改正する前と後で、正答が異なるような改正ポイントをピックアップしていきます。

親族・相続編

親族

第731条 婚姻適齢※2022年4月1日より施行

改正により、婚姻は男女とも18歳にならなければできないことになりました。

※注意!この条文の改正は2022年4月からの改正です!他の条文の改正時期と混同しないようにしましょう

相続の効力

第899条の2 共同相続による対抗要件「第三者と対抗関係に立つ」

今回の改正により、遺言で相続分の指定や遺産分割方法の指定があっても、登記などをしておかないと法定相続分を超える部分は、第三者などに対抗できないようになりました。

例えば、被相続人甲に相続人が乙と丙の2人がいたとします。

改正前は、甲が特定の不動産を乙1人に相続させる旨の遺言をしていれば、丙がその不動産を他の者に譲渡したとしても、乙は登記なくして対抗できるものと規定されていました。

しかし、この場合遺言の存在を知らない第三者がかわいそうなので、今回の改正から、相続分を超える権利に関しては第三者とは対抗関係に立つこととなりました。

第903条 特別受益者の相続分

被相続人がした遺贈や贈与は、持戻しの対象になります。

しかし持戻しを遺言で免除すれば、被相続人の意思を尊重して持戻しがされない旨、ここでは規定されています。

持戻しとは?

特定の相続人に、特別の費用として贈与していた場合、その分を相続財産に含めて計算すること

例えば、長女Aと長男BがCの1000万円の財産を相続した場合、生前にAが婚姻費用として500万円の贈与を受けていた場合は、相続財産を1500万円として計算します。この場合、Bの相続財産は750万円、Aの相続財産は250万円となります。

※なぜならば、生前の500万の贈与を含んだ計算となるから、今回のAの場合はすでに受け取ったものと考える。

ちなみに20年以上婚姻関係にある被相続人が、配偶者に対して遺贈・贈与した場合は、持戻しを免除したと推定されます。

この規定により、配偶者は今まで以上の相続分が確保できるようになりました。

ただし、

①婚姻期間が20年以上の夫婦が、配偶者に対して行うこと

②対象は居住用不動産であること

が条件となります。

遺言

第998条 遺贈義務者の引き渡し義務

改正前では、998条は遺贈義務者の担保責任について定めており、不特定物を遺言の目的とした場合において、物に瑕疵があったときは遺贈義務者は瑕疵のない物に代えなければなりませんでした。

しかし、債権法の改正により、贈与者の担保責任が改定され、目的物が特定したときの状態で引き渡せばよいものとなりました。(551条1項)

遺贈は贈与とも性質が似ているため、遺贈義務者の担保責任も相続開始時の状態で引き渡せば良いとされ、負担が軽減されました。

Mizc
債権法の改正が、相続編にも影響が出ていることに注目です

第1007条 遺言執行者の権利義務

遺言執行者とは?

遺言者が遺言の中で指定したり、家庭裁判所に選任される人のうち、相続財産を管理したり、遺言の内容を執行する人のこと

従来、遺言執行者と相続人との間で、遺言執行者は、遺言者の利益のために行動するのか、相続人の利益のために行動するのかが明確ではありませんでした。

今回の改正によって、「遺言者の意思を尊重するために行動する」ということが明確になりました。

第1013条 遺言の執行の妨害行為の禁止

遺言執行者がある場合には、相続人は相続財産の処分や、その他の遺言の執行を妨げる行為を禁止されています。

今回の規定では、2項において上記のような行為がなされた場合、その効力は無効であると明確になりました。

また、第三者の取引の安全のため、第三者が善意のときには対抗できないことを規定しました。

そして、3項では相続人の債権者に関しては、相続財産について、適法な範囲内で権利を行使できる旨、規定されました。

第1016条 遺言執行者の復任権

改正前では、遺言執行者は「やむを得ない事情」がない限りは第三者にその任務を頼めませんでしたが、

改正後は、自己の責任において「やむを得ない事情」がなくても、第三者に遺言内容の執行をお願いできるようになりました。

第1025条 撤回された遺言の効力【錯誤が追加となりました】

総則編でもお伝えしましたが、今回の改正により、錯誤は無効ではなく取り消しになりました。

よって、錯誤によって取り消された場合でも、詐欺や脅迫のときと同じように、最初の遺言を復活させることができるようになりました。

配偶者居住権

第1028条 配偶者居住権とは

配偶者居住権は被相続人死亡後の配偶者の居住権を長期的に保護するための制度です。

例えば、AB夫婦がA所有の自宅に建物に住んでいて、Aが死亡し、相続人がBとAの子Cの2人だったとします。

このとき相続財産が、自宅建物(3000万相当)だけだった場合、Bは住み続けるために所有権を取得しなければならないので、Cに相続分の1500万円を支払わなければなりませんでした。

※この場合の相続配分は、それぞれ1/2のため

それだと今まで住んでいたBがあまりにかわいそうです。

そこで、今回新設された配偶者居住権は、①遺産分割で配偶者が居住権を取得するか②配偶者居住権が遺贈の目的とされれば、建物の所有権をCに設定しつつ、Bは当該建物に住み続けることができるとしました。

第1029条 審判による配偶者居住権の取得

家庭裁判所は遺産分割の際に、配偶者以外の他の相続人のことも考えてあげないといけません。

しかし、相続人の全員が配偶者居住権を認めるような場合には、他の相続人に不利益があっても、配偶者居住権を取得させる事ができるとしています。

一方で、他の相続人が認めないような場合でも、必要があると判断できれば、配偶者居住権を認めることができます。

第1030条 配偶者居住権の存続期間

配偶者居住権の期間は終身の間とされています。

第1031条 配偶者居住権の登記

居住権があることを第三者に対抗するためには、登記が必要です。

建物の所有者は、配偶者に配偶者居住権の設定登記をさせる義務を負い、所有者は協力する義務があります。

また、配偶者居住権は賃借権とは異なり、占有しているだけでは第三者に対抗できないこともポイントです。

第1032条 配偶者による使用収益

配偶者は、使用収益に関して、従前の方法に従い、善管注意義務を負います。

また、建物の所有者の承諾がなければ、改築、増築したり第三者に使用させることもできませんし、譲渡することもできません。

所有者は配偶者に対して、相当の期間を定めて是正するよう催告しても是正されない場合、配偶者所有権を消滅させることができます。

Mizc
配偶者居住権は、賃借権に性質が似ています

第1033条 建物の修繕

建物の修繕は、基本的に配偶者に修繕権があります。

ただし、配偶者が修繕しない場合で、ほうっておくと物件の価値が下がるような場合は、所有者が修繕することも可能です。

また配偶者は、修繕が必要な場合で、自分で修繕をしない、もしくは建物の所有権を主張する第三者が現れた場合は、所有者に通知しなけらばならないと規定しました。※所有者がこのことを知っているときは除きます。

第1034条 費用の負担

通常の必要費は、配偶者が負担するものとしています。

第1035条 建物の返還

配偶者居住権が消滅した場合は、配偶者は建物を所有者に返還しなければなりません。

しかし、共有持分がある場合、持分に応じた使用ができるので、逆に所有者は配偶者に返還を求めることができなくなります。

第1037条 配偶者短期居住権

配偶者短期居住権は、遺産分割によって建物の帰属が確定した日か相続開始時から6ヶ月経過した日のどちらか遅い日、つまり少なくとも相続開始から6ヶ月は認められます。

配偶者居住権が長期の居住権で、配偶者短期居住権は短いバージョンだと理解をしてもらえればOKです。

遺留分

第1045条 不相当な対価をもってした有償行為の扱い

改正前は、当事者双方が遺留分権者に損害を加えることを知って行った有償行為を、全て贈与とみなし、遺留分権を行使する場合は遺留分権者が対価を償還する必要があるとしていました。

今回の改正により、遺留分権を行使する効果として、遺留分権者が金銭債権を得ることとなったので、

全額を贈与として遺留分権者が対価を償還する手間を取らずに、差し引いて計算すればよくなりました。

第1046条 遺留分滅殺請求は遺留分侵害額請求権となった

遺留分は「滅殺を請求」するのではなく、「金額の支払いを請求」する考え方に変わりました。

抑えて欲しいポイントは、遺留分滅殺請求権が債権化されて、遺留分侵害額請求権となったことです。

特別の寄与

第1050条 特別の寄与

改正前から、被相続人の財産の増加等に特別の寄与をした者がいれば、寄与分が認められていましたが、ここには相続人以外の親族が無償で行った分は規定されていませんでした。

例えば、被相続人が息子の奥さんに介護をしてもらったような場合でも、息子の奥さんは相続人ではないため、相続財産を得ることができません。

そこで、今回の改正によってこのような人を特別寄与者として、相続開始後に相続人に対して寄与に応じた額の金銭を請求できることになりました。※ただし、内縁など戸籍上の親族でないひとは請求できません。

Mizc
無償で行った行為であることがポイント、対価をもらったときは請求できないので要注意!

また、協議が整わない場合は、特別寄与者は家庭裁判所に対して、協議に代わる処分を請求して、自分の受ける寄与料を決めてもらうことができます。

まとめ

ここまで記事をご覧いただきありがとうございました、

親族・相続編は新設の配偶者居住権を抑えることがまず急務だと思います。

基本的な型は債権法に準拠しているところも多いので、債権法の復習をしながら取り組むことをおすすめします。

 

 

 

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